アニラバANIMAL LOVERS / FUKUOKA
ニシアフリカトカゲモドキ

ホワイトアウト / Whiteout

明るい地色に、茶色の帯や不規則な斑が残るモルフ。2コピーのスーパー体には致死報告があり、組み合わせに注意が必要です。

遺伝形式
不完全顕性(不完全優性)タップで解説
Super / Homo
あり ホモ体は致死報告(生存可能なスーパー体なし)
別名/旧称
Whiteout・ホワイトアウト

このモルフについて

ホワイトアウトとは

ホワイトアウト(Whiteout/White Out)は、明るい地色と変化に富む模様を楽しむニシアフリカトカゲモドキのモルフです。名前にWhiteが入っていても全身が白くなるとは限らず、茶色の帯や斑が残る個体、不規則に崩れた模様を見せる個体などがあります。

オレオ、ズールー、パターンレスなどと組み合わせ、色と柄の両面から完成像を選べることが魅力です。繁殖では、二つのWhiteout対立遺伝子を持つSuper Whiteoutを生じさせない親選びが重要になります。

資料区分:A=査読研究、B=大学・獣医・専門団体等、C=繁殖者・店舗等の一次資料、D=二次資料。資料の種類と主張の確度は別です。

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特徴・見分け方

特徴・見分け方の図

当店の販売掲載個体:ホワイトアウト オレオ ズールー hetキャラメル(♂・国内CB)。キャラメルは保因表記です。

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白さだけでなく柄の配置を見る

比較するときは、背中の淡色部の面積、暗色の斑の形、帯が切れる位置を分けて見ます。同じWhiteoutという表示でも、地色と暗色部のバランスは一様ではありません。背中の一本の白い線だけでWhiteoutを判定することもできません。

販売33「ホワイトアウト オレオ ズールー het キャラメル」は、Whiteout・Oreo・Zuluの三要素を表現する個体として販売者が紹介した例です。het Caramelは追加の保因表示であり、キャラメルも見た目に発現しているという意味ではありません。三要素のコンボをWhiteout単体の見本と混同せず、構成名を付けて比較します。【C】AniLover販売33

掲載個体33はオス・国内CBで、生まれと親の記載はありません。写真では白〜淡い桃色の地に褐色の不規則な斑があり、頭部の細かな斑点と尾の帯状模様が見られます。Whiteout・Oreo・Zuluを含む複合例で、各部分をWhiteoutだけの作用に分離しません。

遺伝・アレル関係

一つでも表現する不完全顕性形質

Whiteoutは繁殖上、不完全顕性として扱われます。一つの対立遺伝子を持つヘテロ接合個体に表現があり、二つを持つ型がSuper Whiteoutです。古い飼育資料の「co-dominant」という表記も、この単独型とSuper型の区別を指す用法として読んでください。【D】2012年の繁殖者によるガイド

一般的なWhiteoutと、Whiteoutを持たない個体との組合せでは、通常の遺伝モデル上、各子がWhiteoutを受け継ぐ確率は半分です。小さなクラッチが必ず半分ずつになるという意味ではありません。両親がWhiteoutの場合はSuper型が生じるため、繁殖計画から外します。

作用・表現型への影響

他の形質と色・柄を重ねる

Whiteoutの役割は「白を増やす」の一言だけでは説明しきれません。実際のコンボでは、暗色の模様が不規則になったり、淡色部との境目が変わったりするため、模様の形と色調を別々に観察します。Geckos Etc.はAberrant WhiteoutやGhost Whiteoutなどを構成別に掲載しています。【C】繁殖者によるWhiteoutを含む個体例

複数形質を持つ一頭の写真だけでは、それぞれの寄与を分離して証明できません。Whiteout単体、目的のコンボ、可能なら親や同腹の記録を比べます。ここで説明しているのは外観と繁殖上の挙動であり、白い部分が増える細胞レベルの原因を特定した説明ではありません。

他遺伝子との相互作用・コンボ

目標に合わせたコンボの選び方

・Whiteout Oreo:淡色部と暗色模様の配置を楽しむ候補です。Geckos Etc.は2012年にOreo Whiteoutを初めて販売したと記録しています。【C】2012年の販売更新

・Whiteout Zulu:Zuluの特徴的な柄をWhiteoutと重ねる組合せです。Whiteout Oreo Zuluまで進めると、色と柄の両方に複数の要素が関わります。販売33はその三要素を表示した実例です。【C】販売33の構成表示

・Whiteout Patternless:帯模様を減らした表現を目指す候補です。Gecko BabiesにStriped White Out Patternlessの販売記録があります。「Striped」など追加の表示も省かずに読みます。【C】Whiteout Patternlessの掲載例

単純に要素数を増やすより、残したい柄と目指す地色を決めて、実例に近い親を選ぶ方が目的を共有しやすくなります。

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繁殖での使い方

繁殖での使い方の図

ホワイトアウトの観察・構成・親選びを整理した説明図です。

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Whiteoutは片親だけにする

Super Whiteoutを避けるため、Whiteout同士を掛け合わせず、相手はWhiteoutを持たない個体から選びます。

例えばWhiteout Oreoが目的なら、Whiteout Oreoと、Whiteoutを持たないOreoを候補にします。Oreoを両親で揃えつつ、Whiteoutの二重化を避けられます。Whiteout Oreo Zuluなら、Whiteout Oreo Zuluと、Whiteoutを持たないOreo Zuluが目標に沿った構成です。

販売33のようにhet Caramelの追加表示がある親では、次世代の構成を考える際にその保因も記録します。名称が曖昧な相手は「白く見えないからWhiteoutではない」と判断せず、親の由来を確認してから計画に入れます。

健康・繁殖上の注意

Super型の致死性と単独型を区別する

REPTAの現行Deleterious Gene Policyは、ニシアフリカトカゲモドキのSuper Whiteoutを、胚発生中の致死的問題や孵化後短時間の死亡がある型として掲げ、会員に繁殖・販売・取得をしないよう求めています。これは専門業界団体の福祉方針で、頭数や条件を示した疫学研究ではありません。【B】REPTAの方針

2012年のGecko Timeにも、当時孵化したSuper型が数時間以内に死亡したという繁殖情報の紹介があります。具体的な対象頭数は掲載されていないため、厳密な死亡時刻や率を全個体に当てはめる材料にはしません。【D】当時のSuper Whiteoutの記載

これらの懸念はSuper型についてのものです。通常のWhiteout一頭に同じ症状がある、短命になると一般化せず、繁殖時にはSuper型を作らないという判断に結び付けます。

歴史・由来

JMGが語った最初のWhiteout

2011年7月29日、Gecko ForumsのJMGreptile名義の投稿では、最初のWhiteoutのオスはストライプ系統を何世代も繁殖する中で生まれたと説明されています。そのオスからストライプなしのバンド型Whiteoutを得るまで、さらに二年を要したとも述べています。これは作出側が自分たちの繁殖経過を語った記録です。【C】JMGreptileの投稿・#16

この記録は、Whiteoutと背中の白いストライプを同じ形質として扱わないことにも役立ちます。Whiteoutにはストライプのある個体だけでなく、ない個体も作られてきました。

2012年にはGeckos Etc.がGhost WhiteoutとOreo Whiteoutを紹介しており、早い段階から複数形質の組合せへ展開していたことが分かります。最初の発見年を推測で補うより、こうした日付のある繁殖者の記録を残して読むことが確実です。【C】Geckos Etc.の販売更新

不完全顕性(不完全優性)Incomplete Dominant
1 コピーでも見た目に出て、2 コピー揃うと「スーパー体」と呼ばれる別の見た目になります。業界で長く「共優性(Co-Dom)」と呼ばれてきた型です。

参考資料

お店にいるホワイトアウト