アニラバANIMAL LOVERS / FUKUOKA
ニシアフリカトカゲモドキ

タンジェリン / Tangerine

橙色などの暖色を重視して選ばれた個体や系統の名称で、通常模様を残すタイプにもアメルにも使用されます。

遺伝形式
多因子タップで解説
別名/旧称
Tangerine

このモルフについて

暖かい橙色を選ぶタンジェリン

タンジェリン(Tangerine)は、ニシアフリカトカゲモドキで橙色などの暖色を重視した個体・選抜系統に使われる名称です。通常模様を残す個体にも、Albino/Amelを含む個体にも使用例があります。単一遺伝子の名前としてひとくくりにせず、色の選抜表示として読みます。

ニシアフの実例として、2012年の繁殖者インタビューにはTangerine Normalの飼育繁殖経験が記されています。

【C:繁殖者本人の経験談】

Nick Puppoのインタビュー

資料区分:A=査読研究、B=大学・獣医等の専門資料、C=繁殖者・店舗等の一次資料、D=二次資料。資料の種類と個々の主張の確かさは別です。

特徴・見分け方

橙色の強さと広がりを見る

見比べるポイントは、頭・背中・体側・尾の付け根のどこに橙色があるか、その面積と濃さ、白い背筋や帯との対比です。明るい照明や暖色の背景で印象が変わるため、同じ条件の写真で比較します。

OnlineGeckosのStripe Tangerine Albinoの販売記録では、白い背筋と鮮やかな橙色が特徴として紹介されています。この複合個体の見た目を、すべてのTangerineの基準にはしません。

【C:個体を特定した販売記録】

Stripe Tangerine Albino・TANGAFT061112M

遺伝・アレル関係

色の選抜と、潜性モルフを分ける

2021年のAFT分類議論では、Tangerineは選抜形質として挙げられています。濃い親を選ぶ方向性はあっても、単一の潜性形質のようなhet Tangerineや固定の発現率を、この名称だけから設定しません。

たとえばTangerine Albinoという表示では、暖色の選抜とAlbino/Amelの遺伝情報を分けて確認します。販売名にある一つの遺伝区分を、名前全体に広げないことが大切です。

【C:繁殖者間の分類議論】

2021年のAFT形質整理

作用・表現型への影響

橙色の表現は、色素機構の証明ではない

Tangerineは見える色を表す言葉です。Pro Geckosは、自らのAmelanistic AFT群で橙色の強さを重視していることを紹介していますが、原因遺伝子や色素細胞を測定した研究ではありません。

そのため「黄色素胞が増える」「特定の色素合成遺伝子が働く」といった機構までは説明しません。実務上は暖色の範囲と濃さを記録し、Amelなどの別形質による色の変化と切り分けて評価します。

【C:繁殖者による飼育群の紹介】

Pro GeckosのAmelanistic AFT

他遺伝子との相互作用・コンボ

ストライプ・タンジェリン・アルビノの実例

OnlineGeckosには、2012年6月11日孵化の雄をStripe Tangerine Albino African Fat Tail Geckoとして紹介した販売記録があります。TangerineがAlbinoと併記され、背筋も評価された具体例です。色、柄、潜性モルフをそれぞれ見るための参考になります。

当店個体25『アメル ズールー』は橙色が見える例ですが、Tangerineという販売表示はありません。暖色が似ているだけで、同じ選抜系統やTangerineの保因個体と読み替えません。

【C:販売名と個体記録】

OnlineGeckosの個体記録 / 当店個体25

1

繁殖での使い方

繁殖での使い方の図

タンジェリンの観察・構成・親選びを整理した説明図です。

詳しく見る

成体の色を目標に親を選ぶ

帯模様を残した暖色を目標にするなら、Tangerine Normalとして記録された成体同士を比較し、好みの橙色の面積と濃さを持つ親を選びます。白い背筋も求めるなら、その有無を色とは別の選抜項目にします。

前節のようなTangerine Albinoを目指す構成なら、Amelの発現・保因情報を確認したうえで、成体の暖色が好みの親を選びます。たとえばAmel同士でも橙色の程度まで一定にはなりません。子は成長に沿って同じ照明で記録し、暖色と柄の目標に合う個体を次世代候補にします。ここで示すのは親選びの構成例で、色の出現率を保証するものではありません。

健康・繁殖上の注意

色の鮮やかさを健康の尺度にしない

Tangerineという色の表示から、体の丈夫さや繁殖能力は判断できません。選抜親を選ぶ際は、色の好みとともに、その個体の成長や繁殖の記録、近い血縁を繰り返していないかを確認します。

特にAlbino/Amelなどが併記されている個体では、追加形質や系統に関する情報をTangerine自体の問題と混同しないようにします。今回確認した資料から、Tangerineに固有の疾患や、全系統に共通する健康保証を示すことはできません。

歴史・由来

ニシアフ自身の記録をたどる

少なくとも2012年には、Nick PuppoがニシアフのTangerine Normalを繁殖した経験を公開しています。OnlineGeckosには同年孵化のTangerine Albino個体の記録もあります。これらは名称が使われていた時期を示しますが、世界最初の作出年や単独の開発者を確定するものではありません。

2020年にはZero系統に自ら選抜したTangerine系統を交配した繁殖者の紹介もあります。同じTangerineという名前でも、選抜の出発点や組み合わせを確かめることが、色を比較するうえで役立ちます。ヒョウモントカゲモドキの同名モルフの歴史やブランド系統は流用しません。

【C:ニシアフを扱う繁殖者の記録】

2012年インタビュー / 個体記録 / 2020年の交配紹介

多因子Polygenic
ひとつの遺伝子では決まらず、複数の遺伝的要因で色や模様の出方が決まります。メンデル遺伝の比率だけでは結果を予測できません。

参考資料

お店にいるタンジェリン

いまお店にはいません。入荷したらこのページと Instagram でお知らせします。