アニラバANIMAL LOVERS / FUKUOKA
ニシアフリカトカゲモドキ

ゴースト / Ghost

淡いグレーやベージュを基調に、帯や斑の色も柔らかく見えるモルフで、淡い体色の中に模様が残る個体もいます。

遺伝形式
潜性(劣性)タップで解説
別名/旧称
Ghost・ハイポ

このモルフについて

ゴーストとは

ゴースト(Ghost)は、色が薄い膜を通したように柔らかく見えるニシアフリカトカゲモドキのモルフです。淡いグレーやベージュを基調に、帯や斑の色も穏やかになります。柄をすべて消す形質としてではなく、色調を淡くする要素として楽しめます。

ホワイトアウト、オレオ、パターンレス、ズールーを重ねた実例があり、柔らかな色と柄の組合せが見どころです。この記事のGhostは本種の形質を指し、別種で同じ名前を使うモルフとは区別します。

資料区分:A=査読研究、B=大学・獣医・専門団体等、C=繁殖者・店舗等の一次資料、D=二次資料。資料の種類と主張の確度は別です。

特徴・見分け方

淡い色と残る模様を見る

見る場所は、頭から背中の地色、暗い帯の濃さ、帯と地色の境目です。淡い色の中に模様が残る個体もあり、「薄い=パターンレス」とは読みません。Morphpediaは、深い脱皮前のような淡い外観と、暗灰色~黒い目を特徴として紹介しています。【D】Ghostの外観資料

Geckos Etc.にはGhostと表示された雄GHFTM2414が掲載されています。このような表現個体の記録と、het Ghostやpossible het Ghostの記録を分けて比較します。AniLover販売34の「50% ゴースト」はGhostの発色が半分という意味ではなく、保因可能性の表示として由来を確認する箇所です。発現写真の見本には使いません。【C】GHFTM2414の販売記録

遺伝・アレル関係

潜性形質として親の記録を読む

Ghostは繁殖上、潜性形質として扱われます。二つのGhost対立遺伝子を持つ表現個体と、一つを持つhetを区別するモデルです。Geckos Etc.もGhostの個体と100% het Ghostの個体を分けて表示しています。【C】Ghostとhetの掲載例

親選びでは「確定het」と「50%・66% possible het」を同列にしません。後者はその個体が保因している可能性で、子がその割合で必ずGhostになるという意味ではありません。淡さだけから保因を判定せず、親の構成とその表示に至った繁殖記録を確認します。

作用・表現型への影響

色調を柔らかくする役割

Ghostを重ねたコンボでは、暗色部と地色の両方を見て、元の柄がどの程度読み取れるかを比べます。例えばWhiteout Ghostは、Whiteoutによる不規則な模様に淡い色調が加わる組合せとして紹介されています。【C】国内販売者によるWhiteout Ghostの個体説明

「色が薄くなる」という外観上の作用と、細胞内で何が起きるかは別です。今回確認した資料は、原因遺伝子や色素細胞を測定した研究ではありません。そのため特定酵素の欠損、色素細胞数の減少などの仕組みまでは記載しません。

他遺伝子との相互作用・コンボ

色と柄で選ぶコンボ

・Ghost Oreo:オレオ系の色調にGhostの淡さを重ねた構成です。Geckos Etc.のGOFTM1155など、構成を明記した実例で完成像を確かめられます。

・Ghost Zulu:ズールーの柄を柔らかな色で見たいときの候補です。Geckos Etc.には複数の雄の販売記録があります。【C】Ghostコンボの一次販売記録

・Ghost Oreo Patternless:三要素を合わせた構成で、Purple Hazeという名称でも紹介されます。通称だけでなく三つの構成を併記して確認します。【D】Purple Hazeの構成

コンボ名は色の濃さや模様を一律に約束するものではありません。同じ構成の複数個体を比較すると、目標にしたい色柄を絞りやすくなります。

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繁殖での使い方

繁殖での使い方の図

ゴーストの観察・構成・親選びを整理した説明図です。

詳しく見る

表現オスと確定hetのメスを軸にする

Ghostの繁殖を考えるときは、表現メスの繁殖能力に懸念があることを先に織り込みます。Ghostを表現するオスと、繁殖実績を確認できる確定het Ghostのメスを候補にし、メスのGhost発現に頼らない計画を組みます。

例えばGhost Oreoが目的なら、Ghost OreoのオスとOreo het Ghostのメスを組み合わせる構成が考えられます。Oreoを両親で揃え、Ghostはオスの表現とメスの確定保因から狙います。Ghost ZuluならGhost ZuluのオスとZulu het Ghostのメスが同じ考え方です。これは表示が正確で通常の潜性モデルに従うことを前提とした親選びです。

Purple Hazeを目標にする場合も、OreoとPatternlessを双方で揃えることが必要です。保因可能性だけの親を集めて完成形を約束せず、親ID、確定した構成、有精卵と孵化の実績を確認します。

健康・繁殖上の注意

表現メスの繁殖能力に注意する

MorphpediaはGhostのホモ接合メスについて不妊と記載しています。一方で、この記載には検査頭数、系統別の成績、診断方法が示されていません。繁殖者間で共有される懸念として重く扱いつつ、全個体に同じ程度で起こるとする疫学的結論には広げません。【D】Ghostの繁殖上の注意

実用上は、表現メスを未確認のまま繁殖用の中心に据えないことが大切です。「産卵した」だけでなく、有精卵や孵化の記録まで確認します。原因を近親交配だけに決めたり、アウトクロスすれば必ず解消すると説明したりもしません。

繁殖能力の懸念は、手元のGhostが普段から病気であるという意味ではありません。個体の症状や状態と、将来の繁殖に関する評価は分けて扱います。

歴史・由来

2010年代初頭からコンボに使われていた

MorphpediaはGhostの作出者をJMG Reptile、時期を2008年ごろとしています。今回は当時のJMG公式原記録まで確認できていないため、初出年は同資料の紹介として扱います。【D】作出者と時期の記載

より直接的な時点の記録として、Geckos Etc.は2012年10月21日の更新でGhost、het Ghost、Ghost Whiteoutを販売に追加したと記しています。この時点で、単体と保因個体に加えてWhiteoutとのコンボも扱われていたことを確認できます。【C】Geckos Etc.の2012年販売更新

履歴を追う際は、写真提供者、最初の作出者、後から繁殖・販売した人を区別します。販売開始の記録を、そのまま形質発見の年には置き換えません。

潜性(劣性)Recessive
両親から 1 コピーずつ受け継いだときだけ見た目に出ます。1 コピーだけ持つ子は「het ゴースト」と表記され、見た目は通常と変わりません。

参考資料

このモルフを含むコンボ

お店にいるゴースト