アニラバANIMAL LOVERS / FUKUOKA
ニシアフリカトカゲモドキ

キャラメル / Caramel

黄〜オレンジの地色と柔らかな茶色の模様が特徴で、アメルとは区別されるアルビノ系のモルフです。

遺伝形式
潜性(劣性)タップで解説
別名/旧称
Caramel・キャラメルアルビノ

このモルフについて

キャラメルとは

キャラメル(Caramel/Caramel Albino)は、黄~オレンジ系の地色と、柔らかな茶色の模様を楽しむニシアフリカトカゲモドキのモルフです。アメルと同じくアルビノという名前で紹介されることがありますが、繁殖計画では別名の形質として区別します。

オレオを加えたキャラメルオレオ、柄を変えるズールーを加えたキャラメルズールーなどが知られます。完成したコンボを選ぶ場合も、繁殖親を選ぶ場合も、色に加えて構成の記録を確認することが大切です。

資料区分はA=査読論文、B=大学・獣医等の専門資料、C=繁殖者・販売者の一次記録、D=図鑑・編集記事等の二次資料です。販売記録は、その個体がその名称で紹介された証拠として読みます。

1

特徴・見分け方

特徴・見分け方の図

当店の販売掲載個体:キャラメル オレオ ズールー(♂・国内CB)。3形質のコンボ例です。

詳しく見る

茶色の柔らかさと淡色部を見る

キャラメル系を比べるときは、頭の黄み、背中の茶色の濃さ、帯や淡色部の境目を分けて見ます。淡い個体から暖色の強い個体まであり、色の印象だけで単体かコンボかを決めません。

AniLoverの販売37「キャラメル オレオ ズールー」の写真では、淡い黄褐色の背面と、白~クリーム色の不規則な模様、尾の淡い帯が見られます。これは掲載個体の外観であり、キャラメル単体の標準像ではありません。三つの要素を写真だけで分離して証明することもできません。

単体の見本とコンボの見本は並べても、別々にラベルを付けます。幼体と成体を比べる場合は、異なる個体を成長前後のように並べず、同一個体の記録を使います。【C】AniLoverのキャラメルオレオズールー販売個体

遺伝・アレル関係

潜性形質と保因を区別する

キャラメルは繁殖上、潜性形質として管理されています。表現個体とhet Caramelを区別し、両親がどの要素を次世代へ渡せるかを確認します。Gecko BabiesはOreoの確定het Caramelなどを、キャラメルを表現する販売個体と分けて記載しています。【C】繁殖者による保因表示の実例

淡い茶色だからhet、濃いオレンジだから表現個体という読み方はできません。possible hetの場合は、確定した保因として親選びを進めないようにします。

Caramel Albinoという名称は、レオパのアルビノ系統名でも、特定の酵素活性検査の結果でもありません。T+などの表記を使う場合も、その販売者が何を根拠に使っているかを確かめます。

作用・表現型への影響

色と柄の組合せを読む

キャラメル系の見どころは、暖色の地色と柔らかな暗色部の組合せです。そこへオレオやズールーを重ねたときは、色調の変化と柄の形をそれぞれ見ます。

例えばキャラメルオレオは、SnowまたはCaramel Snowという名前で紹介されることがあります。ただしSnowという単語にはアメルオレオも使われるため、白っぽさだけで構成を推測すると取り違えが起きます。販売名と一緒にCaramel+OreoなのかAmel+Oreoなのかを確認します。【C】Gecko BabiesのSnow表記【C】Geckos EtcのAmel Snow表記

「キャラメルを加えれば必ず白くなる」「オレオが入れば暖色が完全に消える」といった約束はしません。実際のコンボ写真を、親の記録と合わせて読む方が完成像を共有しやすくなります。

他遺伝子との相互作用・コンボ

目標コンボから親を選ぶ

・キャラメルオレオ:キャラメルオレオのオスと、Oreo het Caramelのメスが具体的な候補です。オレオを両側で揃え、キャラメルはオスの表現とメスの確定保因から狙います。メスのキャラメル表現に依存しない計画ですが、個体の繁殖実績は別途確認します。【C】Oreo het Caramelの掲載例

・キャラメルズールー:キャラメルズールーのオスと、Zulu het Caramelのメスを候補にします。ズールーを持たない相手では、その世代でズールーを表現させる条件が揃いません。

・キャラメルオレオズールー:三要素を表現するオスと、Oreo Zulu het Caramelのメスが目標に沿った構成です。販売37の名称はこの完成形ですが、販売名だけでそのオスの繁殖実績や追加hetまで確定しません。構成例は、両親の表示が正確で各形質が通常の潜性モデルに従うことを前提にした親選びです。

2

繁殖での使い方

繁殖での使い方の図

キャラメルの観察・構成・親選びを整理した説明図です。

詳しく見る

メスの繁殖能力を先に確認する

キャラメルでは、表現メスの繁殖能力に懸念を示す販売記録があります。繁殖を目的に購入するときは、まずpet onlyか、繁殖用として案内されているかを確認します。pet onlyのメスを、見た目が良いという理由で繁殖計画の中心に据えません。

親を新しく揃えるなら、キャラメルを表現するオスと、目標に必要な形質を持つ確定het Caramelのメスを検討できます。例えばキャラメルオレオ狙いでは、メスにOreoとhet Caramelを揃えることで、次世代へ必要な要素を渡せる組合せになります。

確認する実績は「交尾した」「卵を産んだ」だけではなく、有精卵と孵化の記録です。以前の繁殖実績があっても今季の成績を保証するものではないので、親ID、相手の構成、孵化結果、産卵後の状態まで確認します。

健康・繁殖上の注意

全雌不妊と断定しない

Gecko Babiesの2020年のキャラメルオレオ出品には、Pet Only-Infertileという説明があります。一方、OnlineGeckosには2012年10月6日生まれのキャラメルアルビノのメスがProven Breederとして掲載されています。【C】Gecko Babiesの2020年出品【C】OnlineGeckosの繁殖実績ありという販売表示

この二つは販売者の一次記録ですが、全系統を同じ条件で調べた研究ではありません。後者にも卵数や孵化数の明細はありません。そのため「キャラメルのメスは例外なく不妊」とも、「繁殖上の懸念は解消した」とも断定しません。

実用上は、表現メスには繁殖能力の確認が必要で、未確認の個体を繁殖前提で選ばない、という扱いにします。また、原因を近親交配だけに決めたり、外部血統を入れれば必ず改善すると約束したりしません。

歴史・由来

2012年までに紹介されていた形質

Gecko Timeの2012年のガイドでは、Caramel Albinoと、その組合せであるCaramel ZuluやCaramel Anery/Oreoが紹介されています。当時すでに単体だけでなくコンボとして扱われていたことが分かります。【D】2012年のモルフガイド

OnlineGeckosの販売記録には、2012年生まれのメスにTUG geneticsという系統の説明があります。これはその販売個体についての由来表示であり、キャラメルという形質の最初の発見者や作出年を確定する証拠ではありません。【C】2012年生まれ個体の記録

繁殖力の話題も、モルフ名だけで一括せず、いつ、どの繁殖者が、どの個体について記録した情報かを残して読むことが重要です。

潜性(劣性)Recessive
両親から 1 コピーずつ受け継いだときだけ見た目に出ます。1 コピーだけ持つ子は「het キャラメル」と表記され、見た目は通常と変わりません。

参考資料

このモルフを含むコンボ

お店にいるキャラメル